超視野
ラーメン

田中:はいどうも!超視野です

鈴木:あーラーメンが食べたいなー

田中:なんだよいきなり!

鈴木:うまいラーメンてのは一回食べると他のラーメンが食べれなくなるからね。

田中:まぁそうだね。

鈴木:この前アベックラーメン食べたんだけど、すっごいうまいの

田中:いや、あれインスタントだろ!

鈴木:いやインスタントラーメンでも作り方しだいで飛躍するから。飛躍。

田中:2回言わんでもいいけども。どうやって作んの?

鈴木:まず鍋を持つ所が檜

田中:あんま意味ねぇだろ!

鈴木:まぁそれぐらいかな

田中:それだけぇ!?お前が調理中ちょっとだけ檜の香りでなごむだけじゃねぇか!

鈴木:補足として言うけど今、鼻がつまってるので香りはそんなに・・

田中:知らねぇよ!

鈴木:あ、これも補足だけど器も檜で出来てます

田中:超補足だよ。もう「ひのきラーメン」じゃん!食事中になごみたくなぁーい!!

鈴木:いいじゃねぇかよ。例えばラーメンがうまくなかったとしてもだよ?

田中:お前「すっごいうまいの」って言っただろーがい!

鈴木:バカだなぁ。言葉のあやだよ。あや。

田中:2回言うな!しかも全然「あや」じゃねぇよ!檜やだ

鈴木:だから、ラーメンうまくなくても食卓が盛り上がるんだって

田中:・・・・・・檜の器に入れたら「ひのき汁」が出てまずいんじゃないの?

鈴木:例えばこんな風に・・・・・・・

田中:無視かい!

鈴木:母「ごはんよー」父「おー今日はラーメンかぁ」一家「いただきまぁーす」父「・・・・・・・」母「どう?・・・味は」父「・・・美佐子・・はっきり言ってかなり・・なごむ!・・うん!・・・・なごむ・・なごむ・・なごいよ!美佐子!」

田中:「なごいよ」って何だ!

鈴木:母「ほ、ほんと?・・・ご、ごめんなさい・・涙が・・」娘「ママ・・すごいなごいよ!」

田中:「すごい」と「なごい」の夢のコラボレーション!

鈴木:おじいちゃん「・・・・・・風情があっていいのう」

田中:はいストーーーップ!ラーメンに風情なんていらねぇよ!

鈴木:幸せを画に描いたような家族だね

田中:アホを画に描いたような家族だね!!いいかげんにしてね

両者:ありがとうございましたー

おー今日はラーメンかー

いただきまぁーす

〜〜〜〜〜家族が居るだけで・・・幸せ・・〜〜〜〜〜 <田中屋>

鈴木P:どうですー?よく撮れてるでしょう

田中@店長:絶対ダメです!こんなプロモと言う名のプロモーションビデオなんか絶対使えません!!どうしてって?・・ここはラーメン屋ですよ!インスタントラーメンの宣伝してどうするんですか!?しかも、ここは「田中屋」です。なのに田中屋の「田」の字も出てこなかったじゃないですか!「家族が居るだけで・・・幸せ」ってなんでムリヤリ感動系にしてるんですか!・・はっきり言って全く関係なかったですよ

鈴木P:いや・・・全く関係ないとこがシュールかなぁ・・・と

田中@店長:ラーメンにシュールさなんか求めてません・・・シュールなのは・・「かけそば」だけで十分です!!ワカメを入れればもっとシュールです!!・・・・そして・・・なんで漫才なんですか?

鈴木P:漫才・・・・とうとう話すときがきましたね・・・・・実は僕・・・・漫才師を目指してたんです。もちろん夢をあきらめたワケじゃありません!・・舞台にも立ちました・・しかし、ネタが始まって2分後・・僕は倒れてしまいました。「あれだけの舞台で極度の緊張・・倒れて当然だろう」と医者には言われました・・・そうです。僕は・・心臓に重すぎる病気を持ってるんですよ。続けて医者は「いつ治るかも分からないが、完治するまでは舞台には立てない」と言われてしまいました。・・・・・せめて!・・お笑い芸人の力になろうとバラエティー番組のプロデューサーになり・・今に至るわけです。もちろん今の仕事も努力しましたし、生きがいも感じます!でも・・バラエティーに「出る側」だったらもっと良かったんでしょうけどね。不治の病なんかないと思ってたんですけどね・・・す、すいません長くなっちゃいまして・・

(田中のエプロンがずり落ちる)
田中@店長:・・・・・・鈴木さーん・・実はねぇ僕も少しベタかもしれませんが・・心臓病だったんですよ。まぁ幸いラーメン作りには関係ありませんでした。一週間入院したらなぜか治りました。鈴木さんの病気に比べたら軽すぎるもんです。水を入れて使うダンベルに水を入れてないくらい軽すぎます。・・・・・・・でもね鈴木さん・・夢や希望はね・持ってる限り手放しちゃダメなんですよ。我々人間は・・「下も上も見えない広大な階段」を登ってるんですよ。ええ・・・今考えましたよ。・・みんなこの階段を登ってるんです。でもね、大事なのは「高さ」じゃあないんですよ。今の段に登ってくるまでに「何を聞いたか、何を見たか、何を感じたか、何を・・登ったか」なんです・・「階段だろ!」ってツッコミはしないよう協力お願いします。まぁこれだけじゃないでしょうけど。まぁ言ってしまえば「過程」ってやつですかね・・まぁこれだけじゃないでしょうけど。デジャヴ!まぁ私が言えるのはこれだけです

(鈴木の髪の毛が2,3本抜け落ちる)
鈴木P:・・・・こんな熱心に語ってくれたのは田中さんだけかもしれません

田中@店長:・・・私の夢は一人でも多く「ここのラーメンは世界一だ」と言ってもらう事なんです。・・だからこのプロモ・・いや、これはネタなんです!鈴木さーん余計なこと聞くかもしれませんが・・・このネタ作ったのもあなたでしょ?演じてる人は違うようですが・・だから使えませんね

鈴木P:確かにこのネタを作ったのは私なんかごめんなさい・・・次は・・ちゃんと・・したの作りますから

田中@店長:プロモとしては全然ダメです。すっごいダメです。却下だよ却下!・・・・プロモとしては却下・・CMとしては却下・・。CMとしては却下・・M・・M−1だったら優勝じゃぁぁぁああ!!!!走るんだ鈴木さーん!夕日に向かって走るんだー!!僕も走るぞー!すずきゃゃああーーー!!!!

鈴木P:あ、あの・・・・ミニ青春中まことに申し上げにくいんですが・・・僕、心臓悪いんで・・走れないんです

田中@店長:ああ・・そぅすか・・ああ・・そうですよね・・ハハ。あ・・そういえば鈴木さん僕のラーメンすらまだ食べてねぇんだー

 ー完ー