美奈(♂)でっす(・0−)ミ☆
かくれんぼ

A君「かくれんぼする?」

ビクン「いいよ。」

A君「もう良いか〜い?」

ビクン「もう良いよ〜。そっちはもう良いか〜い?」

A君「こっちももう良いよ〜、さ、二人とも準備OK!・・・って何か違わない?これ。」

ビクン「ジャンケンするの忘れてたね。」

A君「そうだね。じゃあするか。せーの」

2人「ジャンケンポン!」

A君「あ〜負けた〜。」

ビクン「・・・え?お、俺が・・・?か・・・勝った・・・?」

A君「?何でそんなに驚いてるんだ?」

ビクン「お、俺は、ジャンケンに勝ったの・・・は、初めてなんだ・・・」

A君「・・・マジで?ていうか声震えてるぞ。泣いてるのか?」

ビクン「な、泣いてなんか(ザパーンザパーン)ないやい!(ドバー)」

A君「めちゃくちゃ泣いてるじゃねえか!波みたいになってるぞ!」

ビクン「へへっ・・・(ジョボジョボ)じゃあやるか!!鬼さんこちら!手のなる方へ!!」」

A君「ゲーム違うぞ。隠れるんだ。スニーキングだ。」

ビクン「わかったよ!隠れるよ!本能の赴くままに!!」

30秒後・・・

A君「隠れたか〜?もう良いか〜い?」

ビクン「もう良いよ〜!」

A君「さ〜て、どこかなぁ〜・・・ってあれ?」

ビクン「もう良いよ〜!」

A君(うわあ・・・涙の跡でどこに隠れたか一目で解る・・・)

ビクン「もう良いよ〜!(チョロチョロ・・・)」

A君(まだ出てるし・・・如何すべきか・・・う〜ん・・・)

ビクン「もう良いって言ってるだろがコラァ!!(隠れた所から出てくる)」

A君(出てきちゃったよ!!)

ビクン「あ・・・え、と」

A君(まずい!誤魔化さなきゃ)

A君「え、え〜と・・・しまった!か、火山灰が目に入った!火山灰が目に入った!少なくともあと10秒は目が見えない状態だ!!」

ビクン「え!?だ、大丈夫?」

A君「馬鹿野郎!俺なんかに構わずさっさと隠れろ!!」

ビクン「で、でも・・・」

A君「隠れろ!後5秒無いぞ!?隠れるんだ〜!!」

ビクン「(ザパーン)う、うわあああああああああああああ!!(どこかに走り行く)」

A君「それから数百年の年月が流れた・・・
   草木は枯れ、大地は乾き、割れ、動物の殆どが絶滅し、人々は苦しみ抜いて死んでいった・・・。
   残った人々も僅かな食料を糧に生きていたが、やがてそれらも尽き、最早死を待つのみになった・・・。
   人A『くそう、何でこんな事になっちまったんだ・・・俺らが何したっていうんだよ!?』
   人B『知らないよ。そういう事知ってる奴らももう死んでしまったんだろ?』
   人A『畜生、畜生・・・!おい、食料は後どのくらい残ってる?』
   人B『如何する気かは知らないけど、とっくの昔に尽きてるよ。水なら何故かここら辺だけ、いくらでもあるけどな。』
   人A『でもこの水何かしょっぱくねえか?海水じゃねえの?』
   人B『伝説によると、古

ビクン「もう良いって言ってるだろがコラァ!!(隠れた所から出てくる)」

A君(まずい!誤魔化さなきゃ)

A君「しまった!か、海水が目に入った!あと10秒は目が見えない状態だ!!俺なんかに構わずさっさと隠れろ!!」

ビクン「(ザパーン)う、うわあああああああああああああ!!(どこかに走り行く)」

A君「人B『伝説によると、古来人の流した涙って言われてるけど。確かに海水、って感じじゃないな』
   人A『逸話だろ?それ。だってこんな波みたいな涙がある訳ねえじゃん』
   人B『まあ数百年前の話だしな。で、どうするつもりだ?』
   人A『そうだな・・・ありったけの水持って、食い物を捜しに行く!』
   人B『ほ・・・本気か?ここにずっと居ても、かろうじて生きる事は出来るんだぞ・・・?』
   人A『それじゃあ駄目なんだ・・・そんな生き方じゃ希望も何も無いじゃないか!
      何か食べれる植物の種を、たった一粒でも

ビクン「もう良いって言(略)」

A君「(略)涙でお前が10秒は見えない」

ビクン「(ザパーン)(略)」

A君「人A『それじゃあ駄目なんだ・・・そんな生き方じゃ希望も何も無いじゃないか!
      何か食べれる植物の種を、たった一粒でも見つけて帰れば、それを育てる事に生きる意味を見出せると思うんだ。』
   人B『そうか、じゃあ止めねえよ。・・・そら、水だ。10リットル入れといた。あんまり多く入れても動くのに疲れるしな。』
   人A『サンキュー、じゃあ行ってくるわ。』
   人B『俺にはこれくらいしか出来ないけどな・・・死ぬなよ』
   人A『へっ、バカな事言うんじゃねえよ・・・って言いたい所だが、今度ばかりは約束出来ねえな』
   人B『・・・』
   人A『じゃ、ホントに行くぞ。』
   人B『ああ』
   数週間後、彼は植物の種を大量に持ってくることに成功した。
   さらにその後、植物の生育に成功し、この星に多くの緑が蘇った。
   彼は英雄として人々から称され、没後にも永遠に人々の間に語り継がれた。
   しかし忘れてはならない・・・これらは古来人の涙が無かったら何も始まらなかったのだろうから・・・」

ビクン「さっきから何してるの?かくれんぼは?」

A君「かくれんぼ?お前、全然隠れようよしてねえじゃん。なめてんのか?」

ビクン「ぶわああああああああ!(ザー)」

A君(ゴメンな・・・未来のためなんだ・・・)